2015年7月23日木曜日

BAD FEELING/夏の終わりのハーモニー:音楽という、本能的な喜びを生み出すツール

音楽は生活を良くする。なくてもよいものだけど、あると気持ちが豊かになる。一人でも楽しめるし、誰かとハーモニーを生み出すことによってより大きな興奮を得ることも出来る。この喜びは精神的なものではなく、もっとフィジカルなものだと思う。体に直接響く、理屈ではなく心地よいもの。人間の本能である、食欲や性欲と同じカテゴリに属する類のものだ。

昔から全く上手くはなっていないけど、それでもギターを弾くことには、それだけでいまだに心の充足を感じる。30歳を過ぎても、未だにスターになりたいという願望を心のどこかに持っているのだ。

BAD FEELING。超速でメロディアスに展開する圧巻のギター・ソロ。布袋寅泰のギタープレイを見ると、彼がどれだけの時間を練習に費やしてきたかが見えてくるような気がして、胸が詰まる思いがした。あれだけ弾ける様になった後、世界はどう見えるのだろうか。
 

最近、友人にピアノを教えてもらい、そこでコードとハーモニーの論理を知った。これまで何気なく弾いていたCやEのコードの意味や、美しいハーモニーを生み出すにはどの音をだすべきか、など。いままで楽譜に合わせて何気なくやっていたことが、頭の中でひとつの線で綺麗に繋がった感じがした。それは自分に大きな驚きをもたらしたし、知っていることと知らないことの間にはとてつもない差が生まれてしまうことにも気づいた。

自然にハモることが出来ない人でも、論理を知っていれば頭で合わせ、同じ体験をすることができるのだ。

自分の声を録音し、その音に合わせて高いパートの声を被せて歌ってみる。自分の声同士は極めて自然に融合し、美しいハーモニーを生み出した。


その瞬間、理屈ではない大いなる感動と興奮が体中を駆け抜けた。フィジカルな喜び。

世の中にはこういうことがもっとたくさん、おそらく無限に近いくらい存在しているのだろう。そう考えると、まだまだ生きる価値はあるのだと思う。

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